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美学が随所に感じられる映画。まずタイトル。シンプルでいて、この映画の大きなテーマを含んでいる。ギデスの視点を中心としたストーリー運びは、ごちゃごちゃしがちな関係を、観客に順序立てさせるのに最適。ラストが、ありがちなハッピーエンドではない所に、余韻が残る。そして上手いなと思ったのが色使い。乾いた空気感の中に、時折鮮烈な色。ギデスの血、イブリンの朱の口紅、鼻の横の真っ白な絆創膏。無駄なシーンが皆無で、世界観の構築がしっかり成された、洒脱な秀作だと思う。また、くせ者をやらせたら天下一品のジャック・ニコルソンが、フェロモン漂うセクシー男優でもあるのだという事を発見してしまった一本でもある。
【ともとも】さん 8点(2004-01-13 13:05:07)(良:1票)
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