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《ネタバレ》 先ず言っておくけど、あたしはこの映画、嫌いだからね。
この映画の中でプロパガンダという言葉が出てくるけど、この映画こそプロパガンダだし(笑)。 ドキュメンタリー映画っていうのは、基本的に撮る側の意思が非常に明確になる物があるから、それを見てる側がどのように汲み取るかで評価は大きく変わると思います。また、ドキュメンタリーって別に公平性が必要な物ではないという事を知っていないといけないでしょうね。 基本的に反捕海豚の連中しか出てこないから、日本の側の人間が出てきても良い様にあしらわれているという感じにしかなくて、反対側の意見ってものは全くと言って良い程出されていないって事が公平に見るという目線では無くなっているから実は日本人側の立場はハナから弱いんです。そうした徹底的な映像的な操作は悔しいけど上手いんだよね。だから全く捕鯨や捕海豚の実態を全く知らなければコロッとだまされると思います。さらに、この映画は捕海豚の反対を明確に謳っている映画なので、そこだけを見れば良い映画って事になるかもしれない。基本的には自分たちの活動の正当性とその活躍(?)ばかりで、やっている事の半分くらいは正当性を欠く映像ですね。 但し、ここは誤解しないで欲しいのだけど、この映画は、映像的には良いかもしれないけど、内容的に正しいとは必ずしも言えないという事ですね。例えば、事前の話としては、海豚の肉は水銀濃度が高いから食肉としての危険を警告するものだという、この映画の主人公のリック・オバリーの話があったと思うのですが、そんな話は映画の中では、1割も出てきません。主張する方法も意図的に操作されている箇所もあって、大した主張では無いんですよ。むしろ、海豚に対しての感情的な意見など、彼らの一方的な都合でしか主張が展開されていないという点で、その意味ではかなり視聴者のインテリジェンスが試される映画ではあります。また、こういう映画ではよく使われる手法ではあるけど、騙し討ちや姑息な手を遣っているっていう点で、過去のドキュメンタリー映画と比較しても、出来は正直良くは無いですね。むしろ、この撮影をする為に色々と工夫をしたり夜中に人目を避けながら準備をするシーンを見ていると、やり方としてお粗末さみたいな物を感じられますしね。 基本的には見て欲しいという意味で6点を付けさせて頂きますが、映画的には2点、内容は1点が良いとこかな。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-09-12 08:43:12)
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