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《ネタバレ》 悪くないですよ。
櫻井は正直あまり演技が上手くないと思っていたのだけど、今回はそれがその上手くない感じが逆に変な不自然さを強調させる事になって、良かったと思います。多分、二宮ではそつ無くこなしすぎて、面白味が出てこないし、松潤では顔が立ち過ぎて、駄目だったろうし、そう考えると、最良の人選だったんじゃないかと。あの朴念仁っぷりは中々良かったんじゃないかな。でも彼の変人っぷりが物語の中で非常に中途半端な感じがあるのが物凄く気になりました。原作を読んでいないので、良く判らないのですが、映画を見ていて要らないと思ったのが住んでいる旅館の住人達とのエピソードかな。多分、あれがイチの変人っぷりを見せる様に作られている筈なんだけど、イチの行動が中途半端なのに、出てくる住人たちが個性が強すぎて、あそこだけ物語の中で変に浮くんですよ。物凄く判りやすい服装や髪型で見せるのだけど、あの部分だけはちょっと監督のセンスを疑いますね。あまりにもわざとらしくしか見えないし。文学青年にしたって絵描きにしたってその時代のセンスというのはある訳で、何もあそこまで定型的にする必要があったのかが疑問です。学士が帰郷するエピソードは後でイチの行動に影響を与える話ではあるけど、それほど必要性は無いしね。もっとイチとハルの話に特化できたと思うし、重要な台詞も他のエピソードに置き換え可能だしね。 物語としては非常にオーソドックスな医療ドラマで、こういうのが受けているのは良くわかるのだけど、面白くするためには、もっと主題を明確にしないといけなかったんじゃないかと思います。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-09-14 15:21:12)(良:1票)
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