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《ネタバレ》 近年の宮崎駿監督作としては傑作だとおもいます。宮崎自身がミリタリーマニアでありながら反戦論者であるという矛盾した感情を堀越二郎の姿を使って堀辰雄の作品をベースにアニメをつくり、アニメ・特撮オタであり、アニメーション作家である庵野秀明に演技をさせて出来たのがこの映画で、実は宮崎自身の心境を描いた作品じゃないかな、と思うわけです。但し、これを普通の人に勧められるか?というと、NOという回答しか出せません。事前に、あるいは事後にこいう解説ができる人が周囲にいればいいけど、いない場合は正直、表層的には楽しめるけど、宮崎駿のアニメの奥の深い面白さとかは分からないんじゃないかな?と。また、これまであれだけ子供の為にアニメを作っていた人らしからぬ作品になった事で、只々素晴らしい、とは言えないとおもいます。彼のアニメの良さって先ず子供達に楽しんで貰うって事が最初にあるから、家族で見に行けるという所があると思うのだけど、今作について言えば、完全に子供は置いてけぼりですよね。それを両手放しで喜んで良いのかと思うとやはり疑問が残るわけです。内容的にも少しだけ言わせて貰うと、あの終わり方は堀辰雄の作品風としては正しいのかもしれませんが、堀越二郎の夢で出会うイタリア人航空技師が当初言っていることに対しての堀越自身の回答は見せてないわけで、そこは中途半端になってしまったかな、という気がします。多分、それに対する回答は彼だけの設計では無いですが、YS-11を1カット出すだけで十分に効果があったと思うんですよね。
【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-09-10 00:25:34)
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