殺しが静かにやって来る の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > コ行
 > 殺しが静かにやって来る
 > 鱗歌さんのレビュー
殺しが静かにやって来る の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 殺しが静かにやって来る
製作国,
上映時間105分
ジャンルドラマ,ウエスタン
レビュー情報
《ネタバレ》 マカロニとかスパゲッティとかいう西部劇のタイプとはだいぶ印象が異なって、雪に囲まれた町と山岳地帯が舞台。音楽もノリのよいマカロニ調ではなくって静かなものが多く(酒場ではショパンが流れてます・・・?)、抒情的です。むしろ、もはやオカルト映画のテイストに近いかも。ときに、大胆な、というか、乱暴な、というか、単に「雑な」というか、そういうカメラワークが、どこかオドロオドロしい雰囲気にも繋がってますし、やってることも結構エゲツない。実際、保安官が馬車の窓から外を見たらそこに逆さ吊りの死体の顔、なんていうシーンは、犬神家もビックリです。
オハナシの方は、途中までは正直、よくワカラン。っていうか、一体誰が主人公なんだよ、と。誰がと言えばそりゃ、トランティニャンなのでしょうけれど、そもそもの印象が強くない上に、役どころはサイレントサムライならぬ、サイレントガンマン。セリフが無く、出番も多くなく、さらに印象が薄くなっちゃう。敵役の方がむしろ、クラキンみたいな強烈な人相で(←本人です)存在感を示しまくってます。しかし、どんなに女優の顔が怖くっても物語の中心にいればそれはヒロインなのであり、ヒロインとラブシーンを繰り広げてそこにとってつけたように情熱的なBGMが被されば、残念ながらこのトランティニャンが主人公なんだろうと認めざるを得ないわけです。
とか何とか、ボロクソ書いてますけれど、物語の進行とともにちゃんと焦点が結ばれていくのは、さすが(カメラの方は、ときどき焦点がボケてますが・・・)。人質をとった敵が待ち受ける死地へ、ひとり赴く主人公。この場面、ヒロインが敵の伝言を主人公にまるまる伝えた上で「これは罠よ、行かないで」などというくらいなら、そもそも伝言を伝えるなよ、と言いたくなるのですが、まあこれは、こんなヒロインと結ばれてしまった主人公が不幸だった、ということで。
まさかまさかのラストです。いや、まさか。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-12 09:49:07)
鱗歌 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-03-23誰かに見られてる8レビュー6.04点
2025-03-22トリプルX9レビュー5.66点
2025-03-15新・座頭市 破れ!唐人剣8レビュー8.00点
2025-03-09追跡者(1998)6レビュー5.81点
2025-03-02トライアングル(2009)8レビュー7.11点
2025-03-02西部に賭ける女7レビュー5.75点
2025-03-02座頭市御用旅6レビュー6.75点
2025-02-24甦える大地5レビュー6.33点
2025-02-23モータルコンバット(2021)5レビュー5.53点
2025-02-08拝啓総理大臣様7レビュー4.75点
殺しが静かにやって来るのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS