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『老人と海』、中学の頃に初めて読んだ際には、ハマリ過ぎて、「気が付いたら読み終わってた」という数少ない作品のひとつ。何度も読み返したなあ。で、これを映像化するとどうなるか。⇒ジジイの一人芝居がどこまでも続くぞ~。しかも、スタジオ度満点、プール度満点、ハリボテ度満点の映像が続く。水シブキの描写だって、「チャプン」ってな感じだぞ。ううむ、小説を読んだときのあの興奮は、いずこへ。しかも、連続したシーンなのに天候がバラバラだったりするから、さらにずっこける(スタジオ撮影と海上撮影のシーンの繋ぎが無神経)。さらには、映像を見て判る事(あるいは、映像で判らせることができる事)を、わざわざナレーションで説明するから、ナントモ味気無い・・・・・・いや、これに関しては、必ずしもそうとは言えない気がしてくる。この淡々としたナレーションのために、サンチャゴ老人が、感情移入の対象ではなく、景色の一部というか、自然の一部のように見えてくる(「海」に対し戦いを挑んでいるようで、実は彼もまた「海」に属した存在であるかのような・・・)。実は、コレはコレで、ヘミングウェイらしい世界が表現されているのかもしれない。もうちょっと手抜きしないで、ちゃんと撮影してくれてさえいれば・・・。
【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-21 22:10:49)
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