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《ネタバレ》 これ大好きなんですよ、フェリーニのベストと言われたら多分これを挙げるかも。無限のパワーが溢れ出ている。よく難解、難解と言われますがストーリー自体は分かりすぎる程簡単なわけで、ただ作風が難解なだけで後は主人公の幻想と現実のパートの区別を付ければ良いのですが、それがなかなか厄介なんですね。普通に考えれば人間である以上、観ている誰もがグイドに共感できるはずなのですが…。しかし映像だけでも十分に観る価値はあります。冒頭の息苦しい渋滞の悪夢から、ワーグナーとハーレムを組み合わせたグイドの妄想、いつまで経っても完成しない象徴的な映画のセット、そしてラストの「人生の総決算」とでも言うべき大団円と、驚くべきイマジネーションの数々が噴水のように湧き出てきます。そんな中でも個人的にやはり凄いと思うのが、最後に主人公が(妄想の中で)銃で頭をブチ抜いた後、その生まれ変わった気持ちをどう表現すれば良いかということで、主人公が今までに出会った人物を全員登場させて輪になって踊らせるという、まさに「映像の魔術師」と呼ばれる所以、そしてフェリーニ以外には真似することの出来ない芸当がここにあると思います。これだから人生はやめられない!ところで日本版DVD、何故出ない?
【かんたーた】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2003-08-26 17:32:53)
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