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《ネタバレ》 確かにストーリーはあって無いようなものだけど、この手の「群像劇」や「コメディ」が苦手な自分ですら最後まで飽きずに見られるテンポの良さや、多くの個性的な出演者たちを上手く動かしつつ、各登場人物に満遍なく見せ場を設ける手馴れた作りはさすがといった感じ。
時間軸が前後するので、若干間延びしている印象はあるが、そこは少しづつ出来事の関連性が分かるようになっていく過程を見せることで、観客の興味を持続させる。この辺の脚本構成は簡単そうで非常に難しいと思う。 ホテル内で繰り広げられる数々の人間ドラマは、一見あり得なさそうでいて、しかし決して映画特有の非現実的なものではなく、誰もがどこかで感情移入出来るような普遍性を根底に備えている。年末の31日から新年に至る数時間という時間経過の中で、多くの登場人物たちが自分自身の生き方と向き合い、悩み、時には考えをリセットし、そして新たな気持ちで人生を歩み出す。この気持ちとシンクロ出来ない人はいないだろう。諦めない事や前向きである事の大切さを主張しながら、決して押し付けがましくならないところが好感。 YOUさんの少しかすれたハスキーボイスが意外と魅力的だった。 【FSS】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-02-28 02:34:58)
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