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《ネタバレ》 誰もいない世界の恐ろしく寂寞とした雰囲気がよく出ていた。それとやはり感心したのは、ストーリー展開の巧さ。「自分だけ誰もいない世界に行く」という設定だけなら誰でも考えつくけど、そこからいかに飽きさせない展開を作るかとなると、これは至難の業。
その点、この作品は外界と電話で連絡が出来るようになったり、同じような境遇の人間(しかも犯罪者)と出会ったりと、意外性のある展開に飽きずに見続けることが出来る。 ただ惜しいのは、これだけ興味深い展開を用意しながら、いまひとつそれを生かせていない点。例えば、現実の世界に戻るための「謎解き」や、犯罪者との心理的な駆け引き、さらには違う人間との邂逅などがあったらより面白くなったはず。 また、ラストがあっさりし過ぎで物足りなかったのも残念。やはり「こちら側に帰ってくるきっかけになるだけのイベント」は必要でしょう。せめてエンドロールに合わせて、彼女のエピローグを紹介して欲しかった(彼と植物園をデートしているシーンとか見たかった)。 傑作になるだけの潜在力があるのに、肝心の部分でいくつか手を抜いてしまったような印象。惜しい。 【FSS】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2003-09-21 07:30:16)(良:1票)
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