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《ネタバレ》 <原作未読・映画版のみの評価>
「梟の城」以来、偏見を持っていた中井貴一演ずる吉村貫一郎が思いのほか良かった。田舎侍の朴訥とした雰囲気が彼の茫洋とした顔と合っている。ただ残念ながら、この作品で評価できたのは彼くらい。 はっきり言えば、激動の幕末や滅び行く新撰組をネタにすれば、それなりに面白くなるのは当然。ならないとしたらよほどキャスティングや演出が悪いとしか言いようが無い。 今作も数ある新撰組もののひとつではあるが、長くてクドい割には、時代の趨勢よりも武士として義を貫くのか、それとも個として生き延びることを選ぶのかという吉村貫一郎の生き様の描き方が中途半端で、彼の葛藤が伝わりにくい。 また、他の方の指摘にもあるように、ラスト30分は完全に蛇足。監督の感性を疑いたくなるくらい恐ろしく下手クソな演出。とにかく無駄に冗長すぎる。死ぬ間際の人間にいつまでもクドクドとしゃべらせるなよ!ああ言うシーンは長引けば長引くほど感動が押し付けがましくなるだけで逆効果。 【FSS】さん [地上波(邦画)] 4点(2007-02-04 01:31:58)(良:1票)
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