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《ネタバレ》 回想シーンに移行する時の、まるで過去と現在が溶けあうような自然なカメラワークや、彼女の罪をまるで太陽の目から隠してやるように訪れる日蝕の演出など、随所にセンスの良さが見られる。
結局、自分の人生を良くするも悪くするも、それは自分自身の選択と決定の帰結でしかない。夫婦間の問題も、子供との関係も、友人との関係も、相互理解と相互依存の関係を自覚し、一歩先を予想する想像力さえあれば、それほど状況が悪くなることはないはず。 キャシー・ベイツ演じる彼女の人生も、殺人(見殺し?)を抜きにすれば、どこにでもあり得る平凡なもの。ただ、自分を律することが出来ない男と結婚したのも、その本質を見抜けないまま子供を惰性的に作ってしまうのも、またその夫を精神的に支え切れなかったのも、結局は本人(無論、夫も)の選択と責任の結果でしかない。そして、その「自覚」と「想像力」が無い者ほど、人生においてトラブルを起こしやすく、また自分で問題を複雑化してしまうように思う。自分の人生の顛末は自己責任が当たり前。そんなリアルな教訓に満ちている佳作。 ただ、あえて難を言えば、皆さんの指摘にもあるように、基本的に脚本自体が単純すぎる点かな。人間ドラマは秀逸なだけに、ストーリー展開の弱さが目立つのが残念。 【FSS】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2004-07-26 14:22:35)(良:2票)
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