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《ネタバレ》 前半はいい。でも後半は、とにかく「感動させよう、泣かせよう」と力み過ぎと言うか、ちょっと露骨な展開になっている。「閉ざされた社会に異物が入り込むことで、良くも悪くも変化が起きる」という脚本もありがちで、「感動演出のための舞台設定」という印象が強い。
「何かを犠牲にして始めて大事なものに気付く」というテーマ性は分かるものの、特に穿った見方をしなくても、そのオチ(感動)に持っていくまでの「計算」が見えてしまう。例えば、誰かも分かっていない段階なのに、怪しげな森の男(ハナの息子)にパーシーがあれだけ好意的に接するとか、逆にハナの甥があそこまで彼女に対して敵意を持つというような、その対比があからさま。そのくせラストで自分のやった事を告白して、みんなして涙を流したりと、なんか偽善的なんだよなあ。悪い話ではないんだけど、「感動前提」の脚本構成に不手際が目立つ。 邦題もセンスは良いんだけど、ちょっと付けた人がセンチメンタルな雰囲気に陶酔していると言うか、「心に傷を負った女性」ということを変に美化し過ぎじゃない?返って失礼だよね。こういう表現って逆効果になることがある。彼女自身は、どこにでもいる普通の女性で、別に天使と呼ぶほど特別な存在じゃないし、特別じゃないからこそ意味があるんじゃないの?誰でも持っている人間的な弱さや心の傷を抱えているからこそ、見る者の感情を揺さぶるのであって、特別な存在に祭り上げちゃダメでしょ。 自分の立場だったら、勝手に「天使」なんて呼ぶなって言いたくなるけどね。もし私が邦題を付けるなら、「この森で、彼女はバスを降りた」にするけど。 【FSS】さん 5点(2004-11-18 18:51:47)(良:3票)
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