| 作品情報
レビュー情報
中盤過ぎまでの展開は非常に素晴らしく、「スピルバーグがまたやってくれた。さてさてどう褒めちぎろう」と大いに期待したのだけれど、終盤の落ち込みに呆然となる。興味深い“予感”を漂わせる主人公のキャラクターと設定に用意された“オチ”が、あまりにチープすぎる。安直で軽薄ささえ漂うラストの顛末に、映画のすべてが希薄に映ってしまう。トム・ハンクスをはじめとする役者の演技、空港という空間を作り上げた美術とセット、同じ空間を飽きさせずに見せるカメラワークと、映画を形作るほとんどの要素は秀逸そのものであった。ただひとつ、脚本の詰めの悪さで、すべては転覆してしまうという良い見本だと思う。
【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-06 00:50:39)
鉄腕麗人 さんの 最近のクチコミ・感想
|