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前作にも増して凄まじいカーアクションには敬服するほか無い。しかも安易なCG処理に頼らない肉弾アクション。それをおそらく米国とは勝手も違うし撮影許可を取るのも大変であろうモスクワでやってしまうのだからスタッフの苦労は大変なものだっただろう。また観客を傍観者にしておかない激しいカメラワークは賛否の分かれるところだとは思うが、これは成功していると思う。アクション部分の技術面や演出だけなら10点献上したい所なのだが、きわめて優秀な工作員(しかもただの工作員ではない極秘組織)であるボーンは命令には絶対服従、特殊工作、暗殺が主要任務、その為には多少の犠牲もやむをえないことと刷り込まれているはず。その刷り込みが揺らぐほどの衝撃があの事件だったとしたらちょっと弱い。命令とはいえ誤って殺した人間にこれほどまでに良心の呵責を感じるという心の弱さを作品の大きな機軸としてしまうのがどうも製作者の甘っちょろさというか安っぽいヒューマニズムが出ているようで残念だった。
【ロイ・ニアリー】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-06-24 22:24:03)
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