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《ネタバレ》 ターミネーターの面白さは、日常世界に突如現れる非日常(未来世界から来た無敵なロボット)のコントラストと、絶望的な未来を救うであろう救世主、一縷の望みである主人公ジョン・コナーが生きるか死ぬか、という緊張感にあったと思う。
しかし本作の舞台はその「絶望的な未来」である、人類文明がスカイネットという自らつくりだしたコンピュータネットワークに滅ぼされた2018年。 本作はとてつもない予算をかけてこれでもかと人類とロボットの熾烈な戦争を描いていて、ビジュアル的な派手さ故劇場ではその迫力に圧倒されるが、結局それ以上のものはない。 いくら想像力を駆使して新しいメカやアクションを紡ぎ出しても、結局は未来における未来戦争、よくあるシチュエーションなのである。T1~T3のような「日常世界に突如現れる非日常」なコントラストはなくなり、まあなんでもありの世界となってしまう。 また、新型ターミネーター、マーカス・ライトの存在がいかにも中途半端であったことと、抵抗軍の司令官が「このスカイネットの中枢部を破壊すれば戦争が終わる」と本編中盤で発言していながら、結局オチで「スカイネットの中枢は破壊したが、まだまだ世界には多くのスカイネットの基地があり、戦いは終わらない」というナレーションが入るという、どうにも納得できない矛盾があることだ。 何かターミネーターを取り巻く世界観が、宇宙戦艦ヤマトシリーズよろしく続編制作というビジネスのために無理矢理ねじ曲げられてしまったという印象を持ってしまうのだ。 そんな終わり方であることから、この先もT5、T6と製作されていくのだろうが、この後大きな物語の進展が無い限りは、また同じような未来戦争映画となってしまう。 どういうオチを付けるつもりなのか、ちょっと心配ではある。 【ロイ・ニアリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-09 13:20:51)(良:2票)
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