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最近「嫌われ松子の一生」を観て、邦画にもすごい監督がいると思っていたので、その前作を遡って観てみた。
「嫌われ松子」でも毒々しい色彩感覚だと思ったが、これは彼のカラーなのだろうか、画面一杯に極彩色が鏤められていて、米国の安いお菓子を食べているような感覚。 どんな短いカットも隅々まで手が入っていて、隙間がなくびっしり情報が詰め込まれている。 そしてそのままテンポ良くどんどんカットを積み重ねて物語が進んでいく。 このリズム感はやはり他の邦画にはなかなか無いところ。 全編毒々しい色彩とコミカルでナンセンスな展開だが、ふたりの心のうつろいや友情はリアルに描かれている。 深田恭子は知っていたが、演技を観るのははじめて。彼女のクライマックスでの豹変ぶりもすさまじいが、白百合イチゴ役の土屋アンナは本作を観るまで知らない女優だった。この人はすごい。本物のヤンキーかと思った。役への入り込み方が半端でない。 数々の賞を受賞したと言うが、それもうなずける迫真のヤンキーっぷりだった。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-09-09 20:50:58)
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