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《ネタバレ》 悪夢の中でもがいているような感覚が全編を貫いていて(鏡の向こう側のシーンだけではなくて、こちら側の世界でも)、正直なところ、そこは苦手。テリー・ギリアムの映画が毎回どうも苦手な原因って、そこにあって。見ていて疲れちゃう。彼の映画はいつだって、足元がもつれるかのように物事が真っ直ぐ進みゃしないです。でも、自分の好きなテリー・ギリアムは、テレビの『モンティ・パイソン』時代の、アニメーターやってた彼だったワケですが、今回の映画はその当時のセンスが意外にもあちこちに出ていて、そこは楽しく、嬉しかったです。警官のダンスに「ああ、そう言えば『モンティ・パイソン』ではよく警官を題材にしてたねぇ」って。鏡の表裏をモチーフに箱庭のような世界に作られたダークなファンタジー世界で美と醜が、神と悪魔が、善と悪が、男と女が、運命と偶然が、様々な対立する要素が絡んで人の生を象徴してゆきます。テリー・ギリアムとしてはあまりに判りやす過ぎな気もしますが。故ヒース・レジャーと、彼への友情から出演した3人がメインのような売り方をしておりますが、見終わってみれば印象に残るのはそこではないあたり、余計にシニカルな映画になっちゃった感じがなきにしもあらず。この映画の色、ワリと好きですけどね。
【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-02-12 21:33:48)
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