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《ネタバレ》 「アニメとは運動する絵である」。そんな当たり前の事が、このところのアニメからすっぽりと抜け落ちていたような気がします。絵が世界を説明し物語を運ぶための手段としてばかり機能していて、ピクサーやアート系作家の作品ですら物語の前で絵は道具としての役割以上のものを担っていないような、それだけアニメの表現法に停滞感が漂っているような。そんな中で目からウロコ、まさかの『マダガスカル3』。「運動する絵」の生み出す純粋な楽しさ美しさに溢れ、ドタバタカートゥーンから3DCGアートまでを駆け抜けてみせます。基本中の基本な追いかけっこの楽しさ、反復される飛翔と落下、推進力と重力の生み出す気持ち良さ、そしてサーカスシーンでのCGが生み出す動く絵の美。一本のアニメ映画にアニメが本来持つ魅力が網羅されているような状態。更には3Dが効果的である以上に3Dの視覚効果をアートとして成立させる見事なテクニック。ドリームワークスアニメーションの3Dは常に他より先を行っているのですが、遂にここまで来たか、という感じ。ファミリー向け娯楽アニメがアートでアート作品を圧倒し、先進性でアニメ先進国のアニメを圧倒してゆく、ハリウッドだの巨大資本だのと文句をタレる前にとにかくこの圧倒感を味わって頂きたいです。
【あにやん🌈】さん [映画館(吹替)] 9点(2012-08-09 15:58:07)(良:2票)
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