君の膵臓をたべたい(2017) の あにやん‍🌈 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > キ行
 > 君の膵臓をたべたい(2017)
 > あにやん‍🌈さんのレビュー
君の膵臓をたべたい(2017) の あにやん‍🌈 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 君の膵臓をたべたい(2017)
製作国
上映時間115分
劇場公開日 2017-07-28
ジャンルドラマ,ラブストーリー,青春もの,学園もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  この映画、当然のように学校のシーンが多いのですが、劇中一度もチャイムが鳴らないのですね。これまでレビューで「青春映画の記号としてのチャイム」の批判を何度か書いてますが、そういう記号的表現を抑え込んでいて、時代や世代を表わすアイテムをやたら画面内に並べるような余計な雑味を排除して、ヒロインを輝かせるように光を操って、とても丁寧に作られています(ちょっと三木孝浩監督作っぽいかな)。

 物語は『セカチュー』フォーマットの、よくある話に見えます。一見、恋愛に到達しない、恋愛未満の二人の物語のように思えます。でも、実は男女の性差を超越して、お互いをリスペクトし、遂にはそれぞれが相手と同化したいと願う(それがタイトルにかかっているように)、繊細なコミュニケーションを通して相互に人として高められ、1つの存在へと近づいてゆく姿を描いた、ちょっと哲学的なお話じゃないかな、と思います。だから、彼女に訪れる最期も、一応伏線はあったけれど、それってどうなの?と最初は思ったものの、考えてみれば、委員長の存在と同様に、相互ではなく理解の無い一方的な意思によって壊れてしまう事の理不尽さ、虚しさを描いているのかな、と。

 既に二度見ておりますが、一度目は悲劇的であろう到達点は提示されているものの、ほわほわとした、微笑ましい関係に心和む映画でした。でも、物語を理解した上で見る二度目は最初から切なく、でもその儚さに酔えて。
 主役2人がとても良いです。陽の浜辺美波と陰の北村匠海がそれぞれの役割を的確に繊細に演じていて。それに大友花恋の不機嫌っぷりも魅力的で。それに比べると大人サイドの人達はあんまりパッとしないのですが、小栗旬のオーラの消しっぷりは凄い技なのかも。

 主役2人が大切な話をする、それから僕と恭子が桜良について話をする学校の屋上は、『映画 けいおん!』で卒業式の朝、唯、りっちゃん、澪、ムギちゃんが駆ける屋上と同じ場所で(設定上はもちろん違う学校ですが、そして一方はアニメの絵な訳ですが)、かつて聖地巡礼した経験も手伝って(屋上には出られませんでしたが)、更に感動追加状態でした。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 8点(2017-08-06 19:44:05)(良:2票)
あにやん‍🌈 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-12デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション[前章]6レビュー7.50点
2024-04-08ゴーストバスターズ/フローズン・サマー4レビュー5.25点
2024-04-08オッペンハイマー1レビュー6.73点
2023-12-03翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜5レビュー6.21点
2023-12-03ウィッシュ6レビュー5.66点
2023-11-05ゴジラ-1.07レビュー7.49点
2023-09-05キングダム 運命の炎6レビュー6.61点
2023-09-05バービー(2023)8レビュー6.91点
2023-06-1965 シックスティ・ファイブ5レビュー4.33点
2023-06-19THE WITCH/魔女 -増殖-5レビュー5.00点
君の膵臓をたべたい(2017)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS