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《ネタバレ》 仮面ライダーシリーズがテレビでの新作を休止していた90年代に作られたシリーズ初のVシネマ作品。初めて大人向けを意識して作られたということでテレビや映画ではなく、Vシネマでやったのは正解だったように思う。冒頭から描かれる殺人シーンからして残酷なのも「クウガ」以降ならともかくこの時代の特撮作品ではあまり見ないような描写なのが当時としては斬新な感じだし、登場する仮面ライダーもヒーローというイメージは皆無で、いかにもな怪人バッタ男(変身シーンからしてかなりグロテスク。)という感じのデザインなのも、原作者である石ノ森章太郎が本作を0号と言っていたようにこのバッタ男から仮面ライダーになっていくまでを描きたかったのだろうというのがよく分かり、興味深いところではある。(同様の構想は初代の時点で既にあったらしいのだが、さすがに出来なかったとのこと。)でも、作品全体で見るとテンポがイマイチ悪く、あまり乗れなかったというのが本当のところで、退屈に感じる部分も多かった。確かに主人公とヒロインの関係の描き方などは平成以降の仮面ライダーでもやらないような描写が多く、(そりゃ、朝の子供番組だからね。)大人向けといえばそうなのかもしれないが、80年代以降の東映映画らしいエロさを感じてしまい、なんか戸惑った。(東映のそういう路線、苦手なのかもしれない。)タイトルに「序章」とあるように、明らかに続編がある終わり方をするのだが、なぜか続編は作られておらず、中途半端なまま終わってしまったのがそれでも残念。
【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 4点(2024-07-07 23:53:20)(良:1票)
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