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レビュー情報
昔、日本には「狸御殿映画」というジャンルがあったそうで(私はもちろん観たことないですが)、この映画はそうした映画に対するオマージュとして作られてるようです。しかし、さすが監督の頭の中のイメージに世界がねじ伏せられてしまう鈴木清順作品です。この監督が映像に紡ぎ出すイメージがつまらないわけなく、独特の面白い映像を見る事ができます。ただ、タイトルにオペレッタを冠しミュージカル映画であるからには音楽やダンスによる快感や満足を私は求めてしまうもので、これは所詮好みの問題でしかありませんが、私は魅力を感じたミュージカルシーンが少なくてちょっと物足りませんでした。ミュージカル映画というジャンルに押し込めておけるような映画ではないとは思いますが・・・。主役二人のデュエットは素朴かつキレイなメロディーで結構良いと思ったんですが・・・歌がもっと巧かったら(魅力的だったら)なぁ・・・と思います。由紀さおりのラップ?なんてショボすぎるのが度を越してます(洒落で意図的だとしても・・・)。昔から薬師丸ひろ子の澄んだカワイイ声は好きなんで歌が聴けて結構嬉しかったですが、彼女が歌った曲があんまり良いとは思えなかったのが残念です。センスのない私ごときが世界の清順監督に文句つけるのも恐れ多いのですが、万人受けする傑作ナンバーを連発していたら私は大傑作として10点つけたでしょう。ともかく今の日本でオリジナルのミュージカル映画(しかも魅力的な映像の)を作ってくれたことには感謝したいです。本作は現実逃避させてくれる見事な「愛すべきナンセンス」ではありますね。しかし、さすがにチャン・ツィイーのカラダの動きのキレは他と一味違いますね。結構ダンス期待してたのでもっと彼女の動きを生かしたシーンが見たかったな・・・。
【しったか偽善者】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-06-11 21:44:59)
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