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西洋の映画作品は東洋文化を異質なものと描くことが多いけれど、この作品にはそんな侮辱も感じなかったし、むしろ穏やかな敬意を感じた。本当のチベットは全然違うのでしょうが、ハリウッドにしては健闘している方ではないかと。チベット仏教の深遠さに戸惑いつつ、いつしか傾倒して行くヤンキー青年を演じたブラピも良かった。1つ印象的なシーンがある。好意を寄せる女性に好かれようと自分の功績を胸を張って自慢する彼に、それを聞いて眉根を寄せる彼女。名声、名誉が何よりも良いとする、というかヒーローになりたがる(アメリカ的)価値観と、そんなものは無意味だとする(チベット的)価値観。ハッとします。仏教の「無私」に付いて考えるシーンでした。人間が「執着」を捨てれば争いなど起こらない。あまりにも難しく、あまりにも深い。いつまでも心に留めておきたいことです。
【ひのと】さん 6点(2004-01-21 14:35:21)
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