愛を読むひと の delft-Q さんのクチコミ・感想

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愛を読むひと の delft-Q さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 愛を読むひと
製作国,
上映時間125分
劇場公開日 2009-06-19
ジャンルドラマ,ラブストーリー,法廷もの,戦争もの,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 前半は「青い果実」みたいな話かと思っていたら、後半になって急に社会的なテーマが出てきて面食らった。▼ハンナ・シュミットという名前、ハンナは日本でいえば「花子」、シュミットは「佐藤」とか「鈴木」みたいな姓名だから、“どこにでもいる平凡な人間”のメタファーとなっているらしい。戦争裁判のシークエンスは、そんな平凡な人間をも戦犯として重罪に問うたという表層さあるいは悲しさを伝えようとしたのか。▼ハンナの刑務所出所が決まって、マイケルが会いにいったとき、マイケルが「昔のことを考える?」と尋ねたら、ハンナは「昔の二人のこと?」と聞き直すと、マイケルは「いや、そのことじゃない」と言った。このやりとりの残酷さ。どこまでも私的な人間である女に対して、男は社会的な人間に変貌していた(少なくともハンナにとっては)。おそらく、この会話がハンナの自殺の呼び水になったものと思われる。昔の出来事が男にとっては過去となっている以上、ハンナの存在はお邪魔虫でしかない。ならば、かつては男に知らせないまま引っ越し、こんどは命を絶った。娑婆に出られるとなって、死ぬしかなかった彼女の選択がやるせない。▼面白く見ることはできたが、他方、奥深そうに見えて、そうでもないようにも思え、映画を通して何を伝えようとしたのか、イマイチよく見えてこなかった(マイケルの心理描写が練りきれていないのが原因と思われ)。ラスト、マイケルが自分の過去を娘に語るというのはあり得ないシナリオで、作品全体を意味不明にしてしまっている。もし独りで墓参りしていたら+1点はあげられたと思う。
delft-Qさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-07-13 23:32:20)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2023-10-09沈黙の艦隊(2023)6レビュー5.50点
2021-11-02DUNE デューン/砂の惑星(2021)5レビュー6.30点
2020-09-17道(1954)10レビュー7.91点
2019-12-25アウトロー(2012)6レビュー6.20点
2019-12-25スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け6レビュー6.78点
2019-07-02言の葉の庭4レビュー5.66点
2019-05-03キングダム(2019)8レビュー6.06点
2018-08-14ミッション:インポッシブル/フォールアウト7レビュー7.05点
2017-11-07君の名は。(2016)10レビュー7.00点
2017-09-24ブリッジ・オブ・スパイ7レビュー7.16点
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