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この映画を見てない人に説明するときに、「女子高生がタイムリープしちゃう話」と
どうしても言ってしまうのだけど、よく考えると、タイムリープはどちらかというとどうでもいい要素だと思った。 この話におけるタイムリープは、高校三年生の夏の、入道雲や、中庭の木漏れ日や、教室の机の擦れる音や、むせ返るような運動場の匂いや、告白できなかった思い出や、野球のボールがグローブに入る感触なんかを思い出すための舞台装置に過ぎない。それらは、僕らが失ってしまって、もう二度と手に入ることのない、永遠に届かないところにある思い出で、だからこそ心の奥に大切にしまってある思い出である。この映画は、そんな夏の思い出を、ひと時だけ思い出させてくれる。それはとても懐かしく、心地よいことだけど、同時にどこかちくりと痛い。戻れない痛みと、淡い後悔の痛み。 主人公は劇中、気持ちいいほどずっと駆けている。確かにあの頃は今よりずっと駆けていたような気がする。 【コダマ】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-11-19 01:05:12)(良:7票)
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