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《ネタバレ》 コメディーから感動のクライマックスへと話を盛り上げていきたかったのか、やたらふざけた前置きが長く感じられた。共産主義のロシア(ソ連の時代か?)や文化革命の頃の中国でよく耳にした芸術家への弾圧で思い出すのは、海外に逃げた有名音楽家たち。この映画を観て、はるかに多くの人たちが絶望の末にこの世を去ったのだろうと気がついた。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は感動的な曲だ。ソリストが出てくるまでの部分で30年ぶりに演奏する団員が酷い音でも、ソリストの素晴らしい演奏に、かつての自分の演奏を取り戻していく、そんな過程をもっと演出して欲しかった。まるごと1曲使ってそれをやって欲しかった。そして訪れるクライマックスで、作曲者、ソリスト、オーケストラ、観客、そして映画を観ている我々の魂がひとつになる奇跡を見たかった。だからこそ、この映画に関しては邦題の「オーケストラ!」ではなく、原題の「コンサート」もしくは「コンチェルト」でなければいけないと思う。
【ソフィーの洗濯物】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-23 01:28:51)
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