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「人間くさい」という言葉がこんなに愛しく思えたのは初めてだ。マクマーフィーの過去の罪は断罪されるべきとして、精神病棟の中での彼は最高に魅力的である。逃亡直前の緊迫した状況下、(ホントは早く逃げたいだろうに)兄貴的立場でビリーに優しく恋の手ほどきをする場面には思わず目頭が熱くなった。でも、婦長にそれほどの憎悪を覚えなかったのも事実である。職務を全うした彼女を責められない。そんな自分が少し空しい。ラストのティンパニが響く力強い音楽も印象的だった。未来への希望は誰かの犠牲の上に成り立っている。そう、今の日本の平和も。
【やすたろ】さん 8点(2004-11-11 01:38:28)
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