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《ネタバレ》 槙村(松坂)が初めて東京へ出たときは身がすくむほど怖かったと言ったのは、恐らく本当だろう。それがほどなくして男たちを手玉にとるまでにたくましくなったという点では、確かに群を抜いた魔性の女だ。しかも数ある悪女のうち彼女だけが、男を最後まで信用していない。なびくかと思えばはねのける、打算に満ちたカルメンだ。だから、下見沢がホセの如く彼女を刺殺するというラストに落ち着くのだろう。(冒頭で槙村が男に殴られるシーンがあったが、あれが彼女の本性を暴く最大の暗喩だったとは!)しかし、策謀は女性の方が数段上手なのに、あれよあれよという間に、数人もいっぺんに敵に回した戸谷は哀れという他はない。一旦男に愛想がつきた女の経済感覚は、決してみくびれないものだ。
【tony】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-03-22 22:49:49)(良:1票)
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