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レビュー情報
《ネタバレ》 私は安田講堂事件や三島事件があった頃は中学生だった。当時、この作品の主人公達の世代であるお兄さん達がやっていた学生運動や一部の過激な活動家が起こす事件は連日ニュースで放映されていた。私達の世代は、それらを半分憧れ、半分冷めた目で見ていた。世の中を変えるんだという情熱は伝わってきたが、テロまがいの行為まで賛同はできないという雰囲気だった。今考えると、高度経済成長の真っ只中で、人々は確実に豊かさを感じるようになっていたのかもしれない。ここで描かれている当人たちの本心も、有名ロックバンドに憧れるような「本物になりたい」というものだ。革命を語っても、所詮、有名になるための手段としか考えていない。たぶん、そうだったのかもしれない。既に、豊かになりつつある大衆の支持など得られる訳が無かったのだ。でも、映画を観ながら思った。こうした批判は、結局は、第三者が語る結果論なんだと。彼らの当時の心は彼らにしかわからない。自分のバックページでもある、あの時代を振り返るときの高揚感や懐かしさは、忘れることがないだろう。
【パセリセージ】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-11 23:02:25)
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