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自力の努力が生死を分けるのか、分けないのか。それすらもわからない状況で人間はただひたすら生きるしかない。そのうちしだいに動物的本能のような感覚が研ぎ澄まされてくるのだろうが、それはまさにヒューマンな次元とは異なるものだろう。主人公がピアニストという芸術家であることは動物と人間という対比を明らかにする点でわかりやすい。もっともこうした二分法そのものがよいかどうかは別問題だが。強制収用所から解放されたものは、解放後何十年もしてから自殺することがある。主人公のその後が気になるが、事実としては総じて平穏な日々を送ったらしい。それは良いことだと思う。では実際に自死を選んだ人間を題材としていわゆる商業映画を作れるのか。表現を超えた表現として。たとえば『ショアー』とはまた別なタイプの。。。 まあ、いまはこうしたジェノサイドを題材として作品を作ろうとすることだけでも十分意義があると思う。
【バッテリ】さん 7点(2004-04-04 15:00:00)
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