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原作にあった悲喜劇の悲劇の部分だけクローズアップし、ただひたすら重く暗い作品に仕上がっている。もちろん映画として原作のノリを正確に再現しなければいけないわけではないのだが、それがこの作品にとってプラスになっているかといえば甚だ疑問ではある、むしろ押井守という作家はそういう「喜劇」を撮ることのできる数少ない映画監督の1人だと思うので、もったいないな、というのが正直な感想。また押井作品の特徴であるセリフ遊びも今回は消化不良気味、単純に「ハッ」とするセリフが無かったような気がする、「うる星」のメガネや「パト」の後藤など、あの台詞回しはそれ自体が「芸」として成立していたものだが、今回はそれが感じられなかった。それらは一般には理解されにくい部分ではあるのだが、それこそが押井作品のキモでありファンとしては最も「観たい」部分でもあったのだが・・・(かといって一般向けになっているというわけでは決して無い)
いろんな意味で「難しい」作品。 【るね】さん 5点(2004-05-22 14:04:40)(良:1票)
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