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《ネタバレ》 村上春樹の原作「ドライブ・マイ・カー」はほんの素材にすぎず、主人公である演出家が、広島での国際演劇祭において、「多言語演劇」により行われる『ワーニャ伯父さん』の興行を成功させる話が主軸だ。
高校の同級生の家に忍び込む話や、ヤツメウナギのエピソードなどは、別の村上春樹作品から無理やり挿入している。 緑内障が原因で事故を起こす話は、原作では運転手を雇うための理由になっているが、本作ではとくに意味のないエピソードになっている。 『ワーニャ伯父さん』の練習風景、本番、車中での身の上話、などなど、長いシーンが連続する。 演劇の練習風景を見すぎて、それ以外の部分も演劇の練習のように見えてくる。 とりわけ最後のみさきの生家を見下ろしての二人の会話はそう。 家福は、娘を肺炎で亡くし、妻に浮気され、その妻をくも膜下出血で亡くすというほとほと運の悪い人物。 家福と妻は裕福な家庭で、愛し合っているように見えるが、とても幸せそうには見えない。 家福もみさきも感情をほとんど顔に表さないタイプで、外国人から見たら日本人はみんなこうなのかと思われるだろう。 国際演劇祭の演出家に専属の運転手がつけられるというのも、その運転手が若い女性というのも現実にはありそうにない設定。 運転手はどこかの会社に所属しているのかどうか、広島から北海道まで寝ずに運転させるのは労基法違反では。 冬用のタイヤにはいつ交換したのか。 【エンボ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2022-08-21 20:10:02)
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