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《ネタバレ》 一言で表現するなら、「実写版『火垂るの墓』」。
観終わったあとの後味は最悪ですが、あとあとまで印象に残る作品でした。どんどん崩壊していく、純粋で閉塞した、ちいさなコミュニティー。淡淡と映されていくその姿に、目は釘付けになってしまうものの、心は「もう止めてよ…」と訴えていました。 そして迎える、クライマックスのストーリー展開は(実際の事件に基づいたせいもあるのかもしれませんが)、個人的には『反則』で好きにはなれません。「あんなに小さくて可愛い子を、そんな残酷な目に合わせちゃダメだよ……」という気持ちもありますが、何よりも、風呂敷を畳まずに千切って投げられたような感じがしました。崩れゆく子供達の物語に、『救い』を差し伸べて欲しいとまでは言わないけど、何か、ひとつの区切りが欲しかった。だって、これじゃ結局、何も変わっていないじゃないですか。そういうラストで、観客の心に尾を引かせることが狙いなのかもしれませんが、それにしても、止めてほしかった。 あ、あと、実際の事件に基づいてはいますが、「4人の子供達が育児放棄されて自活した」という大筋以外は、ほとんど一致点は無いので、比較するほど意識しなくていいと思います。「(監督が)実際の事件に『触発』されて、こういうストーリーの映画を創ろうと思った」程度の理解で十分でしょう。 【IKEKO】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-02 21:33:26)
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