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「生きる」とは。果たして彼は生きることが出来たのか。ひとつの仕事をやり遂げ、いくらかの市民に感謝された。しかし一方で、家族は彼の苦しみを知ることは出来たものの、理解したとは到底思われない。通夜の席での役所の面々の能書きにもただ黙って聞いているだけとは情けなさ。また同僚達もおなじで、彼のようになろうとは酒の席とはいえ言ったにもかかわらず、またもとのお役所仕事に戻ってしまう。死を宣告された時、自分の人生を振り返る者もいれば、死に屈してしまう者もいるだろう。また何もしなかった人生でも満足してしまう者もいるだろう。だが彼は後悔し、そして人生を取り戻そうと紛争した。そしてわずかではあるが満足感を得て死を迎えられた。周りがどう思おうが本人の問題であろう。歯車の一部と化してしまいがちな日々といかにして戦うか。命短し、恋せよ乙女である。
【wish】さん 9点(2004-02-22 12:35:10)
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