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高齢者の自立が云々言う前にこれはアメリカ版親孝行ストーリーですね。息子の厄介にはなりたくないというデイジーさんの意地はわかるけれど、運転手を雇えるような金持ち、しかも親思いに息子を育てた母ちゃんの勝ちですよ。全ての老人がこのとおりにいくわけはないけれど親子間の情愛は本当に良く伝わってきました。運転手が鮭缶を盗んだの盗まないのでもめる場面のオーバーな演出は爆笑ものでしたが、これも息子が財布からお札を取り出して「これで鮭缶買ってきな。」と水戸黄門よろしく解決・・・でも運転手のほうが上手だったりして・・・。親孝行に関してはどの民族も同じのようでユダヤ人が特別だという話も聞かないし、主人公がユダヤ人だということに何か意味があるのかと考えてみましたが、多くのユダヤ人は何十世代もの間、他の民族と商売をしてきたので商売相手や使用人を外見ではなく中身で判断する伝統があるのではないでしょうか。運転手が文盲だとわかってもデイジーさんは動じないでしょう・・・。運転手は運転手として優秀ならばそれでいいのです。ストーリーの舞台、アメリカのジョージア州はいわゆるディープ・サウスといわれる地域で、子供の頃に学校に満足に行けなかった文盲の人が珍しいくないそうです。人間はいつかは死ぬのだけれど、ずっと生きていて欲しいと思うような高齢者が近所にいるので身につまされました。自分の親のことに至っては年金をもらう年になっても高齢者だとさえ思いたくないのがどら娘である私めの本音です。
【かわまり】さん 8点(2004-03-19 14:01:35)
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