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ウサギとカメ。見ている間に何度もこの言葉が頭をよぎった。とは言ってもコレ、ハルクについてじゃなく、ジェニファー・コネリーという女優についてだ。彼女は、ただ美貌の女優というだけじゃない。デビューの頃は、まさしく体当たりだった『フェノミナ』とか、当時としてはかなりハードなレイプシーンを演じた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』とかをこなしてきた、度胸の塊みたいな人だ。頭もいいらしい。だが悲しいかな、それだけではスターの座に留まる事はできなかったワケで、致命的なほど表情に乏しく、演技力がなかった。ハッキリ言えば大根の部類だ(個人的にはね)。それさえあれば大女優としてポスト・アジャーニの立場も夢じゃなかったはずだ。今回『ハルク』を見て「あ、表情がすっげー良くなってる!」と、いい意味でビックリ。特に鋭い刺すような視線を見せる時は、この限りなく灰色に近い、珍しいタイプのヒロインを巧く創っていたと思った(いや正直言うとシビレた)。まだまだブリジット・フォンダ以下のダメダメ状態だと思うけど、確実に演技力が上がっている。まー、以前の演技が記憶に残ってしまうくらい強烈にダメだった、ってのもあるけどね。もしかすると、彼女はゆっくりと成長していくスタイルの女優なのかもしれない。他の俳優が2年で吸収する所を、10年くらいかけて…そう思ったら少し楽しくなった。彼女の本当の代表作は、50代くらいに生まれるかもしれない。その頃まで映画業は諦めていないと思う。あんだけの度胸と美貌に支えられてるんだから。これからジェニファー・コネリーは長い目で見ていこう、と思った映画なのでした。えっ? ハルク? 何だっけそれ? スーパーマリオは出てたけど…(8//21 他人の票を見て2点修正)
【エスねこ】さん 6点(2004-08-22 04:40:46)(笑:2票)
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