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まず言いたいのは、「日本の映画会社の宣伝文句が悪い」ってコト。
「髪を洗われた少女の死体」だの「アル・パチーノが久々の刑事役を演じた」だの、「犯人に追いつめられた不眠症の刑事」だの、 まるでサイコ・サスペンスのよーな売り文句。で、いざ見ると、主題は全然別なトコロにあるんです。 なめんな! これは、"高潔さ"を守るのがいかに難しいか、そして大切かを示す映画です。 いかにもタフでキレ者に見えるアル・パチーノが、コソコソと証拠隠滅する姿は衝撃的でした。 罪にさいなまれ、じっと自分の手を見つめたまま夜を明かすあのまなざしは、まるで昔の自分を見ているかのよう。そして、ラスト。 過ちを隠すのをやめて現実に立ち向かう決意をした、彼の迷いのない背中。 これはそういう映画です。それなのに...ああ、みなさんの声が聞こえてきそうです。 「犯人、すぐわかっちゃったよ~」「つまんない映画。これじゃ、不眠症(インソムニア)じゃなくて、過眠症になっちゃうよ。」 「退屈だったぁ。銃撃戦もないんだもん」...ああっ、ちゃうねん! そういう映画とちゃうねん!! 【あまでうす】さん 9点(2004-02-13 10:57:57)
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