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《ネタバレ》 魔女の呪いが解けた瞬間に咲き零れる花々があまりにきれいで、なんだか涙が出そうになった。ストーリーよりも映像に感動して泣きかけたのは初めてのことだった。 実際この映画を元に画集を出せるんじゃないかってほど画の質は高い。緻密な描き込みや、原色に近く、それでいて透明感のある色彩には息を呑んだ。たとえ地中であっても、よく見ると背景に不思議な模様がある。最初の村の場面にはノルシュテインを連想したけど、この強烈な色彩感覚は誰にも似ていない。アニメーションよりもむしろ絵画に近く、アンリ・ルソーや(他の方も言及していらしたが)ゴーギャンを思わせた。 物語はおとぎ話調で、終盤はとくに一寸法師に似ている。ほんとはこういう寓話的な話は好みではないのだけれど、キリクがお祖父ちゃんにすがりつく場面でちょっぴりぐっときた。魔女を口説く場面など、寓話のようでいて妙に生々しいところもあるのが面白い。 キリク「小娘なんかに興味ないよ!」って、おいおいお前が言うのかキリクよ。 魔女「どうせ召使いが欲しいだけなんだ」 キリク「召使い扱いなんかするもんか!」 魔女「男はみんな最初はそういうのさ」 なぜか急に夢のない話に……。
【no one】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-09-29 14:01:40)(良:3票)
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