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《ネタバレ》 初日のレイトショー、と言っても映画の日で1000円で観賞できたのだが、これは3000円払ってもいい。なんか他の話題作に押されて、お客さんがとても少なかった。それでも主人公の恋が破れる後半からは、鼻水をすする音がそこかしこに。かくいう自分も最後のプロレスの試合の場面では嗚咽をもらすほどの泣きっぷりで、感動しまくり。マリリン仮面を必死に応援してるプロレス仲間以上に、握りこぶしを作って声を出している自分にびっくり。横の妻もびっくり。感情移入どころじゃない臨場感が、自分に満ち満ちてきて、後にも先にもこんな興奮はないのでは。記憶をなくすという難病を背負いながらも、プロレスで得た痣や痛みを心の記憶に残し、毎日を生きる。佐藤君の無垢な笑顔が切なさを増させるのだが、単純なお涙頂戴ではない。必死という言葉を自分も使うことが多々あるが、毎日毎日、昨日までの記憶をノートで確認しながら、毎日毎日決意するなんてこと、自分のいう必死とは明らかに違う。主人公の方が必死に生きている。平凡な日なんてない。毎日が違う。昨日の続きではない今日。体が覚えている最後のドロップキックは自分にも向けられた主人公の生き様そのもの。毎日を生きるということを真剣に感じさせてくれて、御礼を言いたいくらいです。最高の映画でした。
【映画小僧】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-03-11 19:05:23)(良:3票)
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