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私もこの邦題を見ておバカな系統を期待してしまった。ところが実際見てみると、「なんでこんな邦題にしたん?」と思うくらい真面目な映画だった。確かにコメディ部分も少なくはないが、ベースにあるのは日韓条約締結当時の国民的なアイデンティティと、日本よりも強固に残る父を敬う儒教的価値観であり、反日と親日が微妙に絡み合いながら、スポーツを通してお互いの価値観を赦し合う(認め合う、ではないのがミソ)さまが描かれている。それにしても驚いたのが、日本軍が思ったよりも悪役扱いされていないことだった。伊武雅刀はともかく、その息子は結局スポーツを選んだ訳だから。これもきっと日韓共催W杯があって、国民レベルではお互いを理解し合おうという風潮ができてきた中で生まれた作品であることが大きいと思う。もしこれが数年でも早ければ、日本軍率いる野球団は完全に倒すべき敵として描かれていただろうから。そういう意味では「少林サッカー」ノリの軽い邦題以上に価値はある作品ではあると思うが、そのノリで2匹目のドジョウを狙った配給会社と、いくらなんでも抗議の自殺に笑いを取り込むのはどうか(不覚にも笑ってしまったとはいえ)という考えからマイナス1点。
【合言葉は埜波と軍曹/埜波(のなみ)】さん 6点(2004-12-05 11:09:49)
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