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《ネタバレ》 仄暗い闇の中を漂うペンダント。その冒頭ショットの意味は主人公らの断片的な会話の中から次第に明かされ、
これは子供を守れなかった父親の復権のドラマであることが解ってくる。水難事故だというその過去のトラウマはイメージ的なショットのみで 詳しい経緯までは明らかにされないが、その時点で観客は映画のクライマックスにどういうシチュエーションが訪れるか、 ある程度予想がつくだろう。が、その娘を救うシーンがいまいちカタルシスに欠けるのはどういうわけか。 無闇に回想に頼らない語りは潔しだが、この場合はレニー・ハーリン『クリフハンガー』冒頭のようにある程度は具体的な描写を置くべきではなかったか。 同様の状況を反復するなかでトラウマを克服してこそ、再生のドラマの感動があったと思うが。 そもそも、のっけからドウェイン・ジョンソンの颯爽とした超人的活躍シーンが展開するわけで、 家族問題で心を閉ざしたとかいうキャラクターがピンとこない。 『ダイ・ハード』1作目のように、少し冴えない頼りなさげな主人公が衣装と身体をズタボロにしながら無謀なアクションを敢行し、今度こそ娘を守る。 欲をいうなら、そういう変化・変貌のドラマを見せて欲しかった。 この主人公ときたら(『宇宙戦争』のような)埃にも塗れない、汚れもしないのだもの。 その役割は、ブルーの瞳が印象的な娘と青年が担ってくれたが。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2015-09-17 23:43:39)
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