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《ネタバレ》 同じ北海道でも、函館などの道南地区と美瑛などの道央地区では
スクリーンイメージは大きく違う。 特にこの道央が舞台となると、ただただ自然の美観と悠々自適の快適ライフばかりが アピールされて生活感覚を欠いた映画が最近は多く、この映画も例外ではないのだが その景観の魅力は端正で安定感のある撮影でよく撮れている。 物語の大筋も感傷的でウエットなものだが、柄本明のユーモアと杉咲花の快活さが 随所でうまく補っている。 吹雪の夜のシーンで、自然な流れで佐藤浩市に娘のアルバムを持ち出させる契機とする 柄本の起用法など巧みだと思う。 樋口可南子を失った後の佐藤の暮らしぶりの変化を、トイレや鏡の描写で さりげなく示す演出や、野村周平の保釈後の流れなどなど、 台詞をかなり削ぎ落としているのもいい。 のだが、それらの寡黙なシーンになるとすかさず岩代太郎の雄弁な劇伴が ご親切にお世話してくれてしまう。勘弁して欲しい。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 6点(2015-06-21 20:17:05)
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