| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 ガレージのシャッターが上がるタイミングに合わせて、芸術的な呼吸で車を入庫させるベン・アフレック。
二度目のショットでは、シャッターに接触させてしまうことで、業務が不完全なまま解雇された動揺を仄めかす。 これがシャッターを利用したキャラクター描写の例。 デスクに伏して眠っているアナ・ケンドリックをわざと起こすためにガラスドアを少し乱暴に開ける、二人の初対面のシーン。 対するはソファに眠る彼女を起こさないように気遣いながら、彼女を見納めながらやさしく静かにホテルのドアを閉じる、情感豊かな二人の別れのシーン。 こちらはドアを反復活用した感情変化の描写の例だ。 冒頭の逆光のドアをはじめとして、車のドアやエレベータの扉や抽斗など、サスペンスにロマンスに、とにかくドアを駆使した映画ともいえる。 謎解きパートは少々長いし、ジョン・リスゴーも少々小者ではあるが、各キャラクターの設定を巧みに活かしたドラマはなかなか面白い。 会計監査業務をガラス壁やボードを使ったアクションとしてみせる、童謡などの伏線のあれこれも漏れなく活用するなど、巧妙だ。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2017-01-25 14:26:29)
ユーカラ さんの 最近のクチコミ・感想
|