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ギドク映画を理解しようとする時いつも私はその異常なまでの登場人物達の行動に目を奪われその映画の本質を見失ってしまう。理解しようとすればするほど答えは出ないのだ。
<以下、キムギドク語録より> なぜ映画百年の歴史の中で習得した情報を捨て、人間とは何かということを中心に据えて観る者がないのだろう?道徳的な物差しで観ると、異常でぞっとする私の映画の中のキャラクターたちを、人間とは何かという枠組で観ると理解できなくもないだろうに…。 そうか、あまりにも異常なキャラクター故なんとか自分の物差しで計ろうとした事がそもそもの間違いであったのか。単純に人間として観れば理解できるのかもしれない。 この映画の登場人物もやはり異常である。少女達は旅行費用を稼ぐ為に簡単に犯罪を犯すし、父親は刑事でありながら娘と向き合わず復讐に身を投じていく…。しかし、その異常な行動の果てにあるのは友情や家族の再生といった人単純なものであるのかもしれない。ギドク映画の演出の特徴として余計な部分を削ぎ落とし登場人物に多くを語らせない為、時に説明不足、理解不能に陥りやすい。だが、それこそ監督の狙いであって観る者それぞれの想像力に解釈させることを望んでいるのだろう。 (2005年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて観賞) 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-11-01 23:27:12)(良:1票)
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