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「海炭市叙景」、「そこのみにて光輝く」に続く函館3部作(?)の3作目。
3作に共通して言えることだが、その作品全体の雰囲気が重く、陰鬱としている。 同じ原作者なのだから当たり前かもしれないが、函館がそういった暗いイメージでとられないか心配してしまうほどだ。 物語的には「そこのみ~」に非常に似ている。主人公も無職で、いつも暗い部屋で鬱屈した日々を過ごしている。やがてホステスの女性と出会う事で変わっていくのだが・・・。 池脇千鶴が蒼井優になっただけやん!と言えなくもない。 しかし、このヒロインである蒼井のキャラがかなりヤバい。池脇のキャラがどこにでもいそうなリアルな人物だったのに対し、かなり作りこまれているというか、ぶっ飛んでるというか、メンヘラ過ぎるので、主人公に対してもそいつだけは止めとけと終始思ってしまった。 おまけに音楽までもの悲しい感じで、より空虚さが感じられ、「そこのみ~」よりもさらに希望のない物語だったように思う。 とにかくこの主人公が何を目指しているのか全然わからないし、ヒロインにしても病気としか言いようがない壊れキャラなので絶対明るい未来は見えないし、一体この映画は何を訴えているのかすらわからなかったというのが正直な所。 でも、そういう心に闇を抱えた人物達の描写は非常に丁寧に描かれていたのでそこは良いと思った。しかし、これだけ厳しくなってる近年において堂々と飲酒運転する場面があるのはよろしくないかと・・・。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 4点(2016-11-10 21:20:16)
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