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《ネタバレ》 深くて非常に重い物語。この映画はよく反戦映画と言われますが、戦争は背景に過ぎません。主人公たちの「遊び」にリアリティを持たせるための「道具」に過ぎません。ルネ・クレマン監督の意図は何も知りませんが、私はそう感じました。
私は、この映画が描いているのは、宗教と子供の関係性だと思います。宗教の世界は、大人たちの世界です。もちろん、子供のミシェルもお祈りも告白もしますが、その精神は理解できておらず、習慣に過ぎません。しかし、大人の信者は教義を理解し、それを実践する(少なくともしようとする)義務があるのではないでしょうか?ミシェルの家族は敬虔なクリスチャンですが、その生活は(滑稽さというオブラートに包まれてはいますが)不貞・暴力・憎悪・暗愚・嘘などに満ちています。彼らは決して「悪い」人間ではありません。だからこそ、宗教上の「罪」を犯し続ける彼らの姿は余計に哀しく映ります。 つまり、宗教はこの映画の中の大人を全く救えてはいません。この映画は、そのような環境を物語の背景に置くことで、子供の持つ純粋さを効果的に描いています。子供は大人(宗教)に戦いを挑み、敗北します。だが、彼らの「貴さ」は宗教の「聖性」を遥かに凌駕して、より深く私たちの心に訴えかけます。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-05-12 19:28:21)
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