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戦争とは国と国の間ではなく、政府と軍部の間で繰り広げられているのかも知れない。ケネディは言う「軍は気楽だ。失敗しても非難するものはもう死んでいる」。なんとか戦争に持ち込もうとする軍との間で、本当の厳しい戦いは行なわれていたわけだ。この映画で見ると、キューバ危機とは、ケネディとフルシチョフがお互いの軍のタカ派を押さえ込めるかどうか、という危機であったらしい。軍があの手この手で挑発を試みるあたりが、面白くも怖いところ。アイルランド系カトリックの大統領の孤立も描かれていた。特別補佐官が「ダニー・ボーイ」を口笛で吹いて鼓舞する。でもまだこの時代は核戦争が具体的なイメージとして恐怖されていたが、それが抽象的なものになってしまっている現在のほうが、より深刻な危機ではないか。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-25 10:48:48)
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