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《ネタバレ》 1年後には細部をほとんど思い出せなくなっていることが確実な映画。でもね、最近のハリウッド映画は変に思わせぶりなシーンを入れたり、曖昧な決着にしたりして、モヤーッとした後味を残すのがけっこうあって、こういうきれいに忘れ去られるように作られてる潔さは貴重じゃないか。悪漢の手下ってのは、ただ撃たれて退場するのが多いけど、これではちょっと使い回ししてる。最初の飛行機内で撃たれた悪漢どもは、あとで機体の傾きとともにユラリと通路に倒れてキャメロンに状況を悟らせる役割りを持たされる。スペインでの手下どもが順々にヒョイヒョイと吊り去られていくのは、ただ撃たれて退場するよりは楽しい。こういうところが嬉しかったが、1年後まで覚えているかどうかは微妙。おそらく作品のポイントとして一番記憶されやすいのは、バイクでトムに後ろ向きにまたがったキャメロンの銃撃ポーズだろうが、監督はスピード感出すためのCGに夢中で、このポーズを観客にしっかり記憶させるような明確なカットを残さなかった。CGよりそっちのほうが大事でしょうが。惜しいかな。ずっと薬のモチーフでつなげてきて、このシーンの直前にエロくなる薬を飲まされてて、そしてあのポーズになる、と段取りはいいのに。悪漢につかまればトムが助けに現われてくれる、という確信なんか、アクション映画のヒロインとしてキャメロンは正しい判断をしているのに。
【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-05 10:12:56)(良:1票)
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