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《ネタバレ》 なんとも中途半端な終わり方。人と関わらなければ何も問題は起こらないなんてオチはあまりにも投げやりだ。映画の冒頭、主人公は自分の記憶を補完するため、7年間離れていたケイリーを突然訪ね、彼女のトラウマを掘り起こし悲劇に追い込む。この行動に不快感を示さない人はそういないだろう。その後主人公による人生の操作は続くが状況は徐々に悪化、収拾がつかなくなってくる。問題は最後の決断だ。彼女を突き放し、関係を根本から断ち切る。彼女を救うため?笑わせないで欲しい。これは単なる責任放棄でしかない。
他人に対する責任を負う為の背中の広さには限界がある。それを無理に乗せようとしてずり落ちていった赤ん坊とその母親、自身の母親、友人レニー、そしてトミー。 それでも(独りよがりとはいえ)最後まで捨てようとしなかったケイリーに対する責任を、彼は最後に放棄した。 「I'LL COME BACK FOR YOU」この言葉を、教授と張り合う時間をほんのちょっと捨て、かの「I'LL BE BACK」と発言したキャラクターには及ばない程度の行動力で実行する。ただそれだけで良かったはずだ。 これを切ないエピソードだと言うのは分からなくもないが、それは主人公の視点に寄り添い過ぎている様に感じる。 それでも観客をぐいぐいと引き込む力をこの作品は持っていると思うので6点を。 【njld】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-06-19 22:54:10)
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