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《ネタバレ》 夏になると、夜4チャンで知らずのうちに始まっている。何回見たかわからないけれど、何度でも何回見るかわからないくらいの回数を見続けるんだと思う。
苛烈な事件や出来事は何も起きない。どうと言うことのない出来事が起き、静かに収束する。だけど、そのどうと言うことのない出来事は、サツキたちや私たちにとって大変な事件でありとてつもない瞬間であったりする。それを何度でも眺めてその世界に残っていたいからきっと何度でも見るのだろう。 魔法やお化けが出てくる童話よりも、現実世界の童話の方が難易度が高く、それでいて、おもしろさの価値というのは等価であるからさらに難しい。難しい仕事をしたからといってつまらなかったら、再発売されることもなくネット上で笑いの種になるようなアニメが残るのだろう。しかし、こういう話をスッと作ってのけるあたりに宮崎駿の凄さを感じずにいられない。 完全に現実路線にせずむやみに小難しい話を曲芸のように作ることをせずに、トトロや猫バスといったファンタジーの類をもしかしたらいるのかも、と思わせるギリギリのところで使う技量に感嘆してしまう。感嘆しすぎてテレビでやるたびにかぶりついている。 見終わった後、「ウワァ面白かった!」と日常生活のさっぱりしたとても良い気分転換になる。とにかく秀逸。 どれくらいフィクションの中にある疑似哲学や疑似問題提起に毒されているかを、チェックする良いバロメーターにもなる。 【黒猫クック】さん [地上波(邦画)] 9点(2009-02-07 20:31:01)
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