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《ネタバレ》 面白かった。
設定や登場人物の芯の部分はすでにある「時をかける少女」から持ってきたことで、旧作をあまり面白いと思わなかった私には単純なリメイクをしてももの凄くつまらないアニメになると思っていたが、そうではなくかなり楽しむことができた。 設定や人物の基本的なところが共通だが、本作オリジナルのキャラクタや舞台設定や世界の広さが旧作よりも遙かに上手に作られている。旧作と違いマーケティングと印象操作で一人歩きした評価ではなく、どこの国の人が見てもおそらく面白いであろう映画にきちんとまとめ上げられている。 この作品の最大の魅力は、原作の持っていたジュブナイル小説的なキュンとくる味わいをさらにキュンと昇華させてキュンキュンくるお話にある。主人公とその友人の3人の関係のゆっくりと静かに回る時間が、何とも懐かしく切ない感じを思い出させる。本当の高校生活であればあんなに放課後がノンビリしている訳はないのだが、そういう部分も意識させない世界観作りが巧妙だった。 願望と記憶と現実を上手に割り切ってみせるストーリーはアニメ映画ならではの巧さを持っている。萌え要素に頼らない日本のアニメ映画は、何となくレベルが凄く高くなった感がある。特にここ何年かは同年のジブリのアニメよりも面白いんじゃないかと思える作品もある。凄く良いことだと思う。 【黒猫クック】さん [地上波(邦画)] 8点(2010-05-04 20:44:47)
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